アート

Posted on 2020-01-31
京都ゆかりの新進現代作家にフォーカス



 

現代美術に気軽に触れるスペース
京都市京セラ美術館は2020年(令和2年)3月21日のリニューアルオープンを機に、展示スペース「ザ・トライアングル」を本館地下1階に新設します。そこで展開されるのが、新進現代作家の作品のシリーズ展示です。

シリーズの名称は、展示スペースと同じ「ザ・トライアングル」。新進作家の継続的な育成・支援を目指すとともに、無料で観覧できる場所での展示を通して、来館者が気軽に現代美術に触れる機会を創出するものです。

3月から1年あまりのスケジュールで、鬼頭健吾(きとうけんご)、木村翔馬(きむらしょうま)、荒木優光(あらきまさみつ)、湊茉莉(みなとまり)といった、京都で学び育まれた作家にフォーカスし、彼らの最新の取り組みを紹介します。

展示スケジュールは以下の通りです。

鬼頭健吾(2020年3月21日~5月31日)
日常的な素材を組み合わせてカラフルな空間を構成することで知られる鬼頭は、一貫して色彩の体験や光の考察に基づく「絵画」をテーマに制作を続けてきました。2000年代に若手作家の中から頭角を現して、以降も意欲的に作家活動を展開しています。

木村翔馬(2020年6月13日~9月22日)
VRの普及により起こる身体感覚の変化、デジタル技術が絵画制作に及ぼす影響といった問題に、美術史、モダンアートの文脈で追求されてきた平面性、物質性、幻想、触覚性、手の痕跡など絵画における諸問題を重ね、デジタル時代における絵画を模索します。

荒木優光(2020年10月3日~2021年1月24日)
音響アーティストの荒木優光は、ドキュメンタリーやフィールドレコーディングを素材にフィクションの空間を創出してきました。音響機材の性質を生かし「フィクションが生み出されていく構造」そのものを露わにすることで、「現実」と「創出されているフィクション」の二重性を提示します。

湊 茉莉(2021年2月9日~5月16日)
鮮やかな色彩を用い壁面や建築物にモチーフを描く制作手法で知られます。渡仏後は、異なる文化への興味から多様な文化のリサーチを続け、太古から続く人間の行為である「描く」こと、またそこから生み出される「イメージ」の普遍性を探っています。

 

鬼頭健吾 「cartwheel galaxy 2019」 展示風景 


 

木村翔馬 《デジタルワールド》 2018年 個展「dreamのあとから(浮遊する絵画とVRの不確定)」 展示風景 Photo:Kioku Keizo 


 

荒木優光 《Sami Khedi Ra Biot(microcosm)》 2019年 Photo:Hirabayashi Takeshi 


 

湊茉莉 《方丈・ながれ》 
©Mari Minato 2019 Photo:Nacása & Partners Inc. / Courtesy of Fondation d’entreprise Hermès 


   
  
 




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