アート / コラム
Posted on 2020-07-18
アート鑑賞 ウッチェロの《聖ゲオルギウスと竜》
こんにちは
宮川です。
今回も、アート作品をご一緒に鑑賞して参りましょう!
初期ルネサンス期のイタリアの画家パオロ・ウッチェロ《聖ゲオルギウスと竜》です。
1470年頃に制作された油彩画です。
騎士がいて、竜がいて、お姫様がいて、このシーンはまるでRPGゲームのラスボス対決みたいです。
甲冑に身を包んだ騎士が鉄腕アトムみたいでカッコイイ。
お姫様は首が長くて色白美人。
竜は羽根の部分に水玉みたいな模様があるし。
これが500年以上前の作品?!古さを感じさせません。
キリスト教の聖人の『黄金伝説』で語られている、聖ゲオルギウスの竜殺しの伝説が描かれています。
簡単に言うと、こんな感じの伝説です。
王女様が竜の生け贄にされそうになる。
↓
聖人ゲオルギウスがやってきて、神の助けもあって竜を倒す。
↓
人々はキリスト教を信じるようになった。
作者のウッチェロは、絵画に遠近法を取り入れた画家のひとりです。
時間差のあるふたつつの場面(ゲオルギウスが竜を刺した場面と、王女が竜の首に縄をつけた場面)が一枚にまとまっていて、いまのわたしたちには変な感じがします。
空間は平面的というわけではなく、奥行きを感じます。
それが、古さを感じない理由のひとつかもしれません。
この作品は、ロンドンのナショナル・ギャラリーのコレクション。
東京・上野の国立西洋美術館で開催されている「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に展示されています。
これからも素敵な作品を、ご一緒に鑑賞して参りましょう!
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