アート / コラム
Posted on 2020-08-09
【アート鑑賞】アンリ・ルソー《馬を襲うジャガー》
皆様こんにちは
蓬田でございます!
今日もアートの名作を皆様とご一緒に鑑賞してまいりましょう!
今回の作品は、アンリ・ルソー《馬を襲うジャガー》です。
ルソーは、税関職員の仕事の傍ら、絵を描き始めました。
画家としての専門的教育を受けていません。
批評家らは、そんなルソーの作品を、しばしば嘲笑しました。
しかし、ルソーは独自の絵画様式をほとんど変えることはありませんでした。
1886年(明治19年)に、シニャックらからの勧めで、アンデパンダン展に初参加。以降、ほぼ毎年出品していきます。
アンデパンダン展は、無審査で出品料さえ払えば誰でも参加できる展覧会です。
ルソーは、アンデパンダン展を作品発表の場として活用していきました。
《馬を襲うジャガー》を完成させたのは1910年(明治43年)3月です。
同年9月に亡くなっていますから、亡くなるわずか半年前です。
画面中央には、ジャガーが白馬を仕留める瞬間が描かれています。
ジャガーに一撃を食らった白馬は、何とも言えない表情でこちらを見つめています。
白馬の両足は、太ももが人間のようでもあります。
胴体に対する角度が変で、不思議な印象を醸しています。
画面全体に描かれている緑の植物は、細長い葉が生き物の触手のようにうねうねとしています。
よく見ると、こんな植物は実際にはなさそうです。
ルソーは熱帯のジャングルを度々描きました。
しかし、本物のジャングルに行ったことは生涯ありませんでした。
パリにあった植物園の温室で見た異国の植物にインスピレーションを得て、独自のジャングルを描いていったのです。
想像力を駆使して、熱帯のジャングルを描ききったところが、個人的にとても魅力的です。
今回の記事が、皆様のアート鑑賞の参考になるところがあれば幸いです!
これからも、アート作品をたくさん鑑賞してまいりましょう!
Related Posts