アート

Posted on 2021-04-14
ありのままを描いた巨匠クールベ 「波」の作品を集中して紹介!



ギュスターヴ・クールベ《フランシュ=コンテの谷、オルナン付近》 1865年頃 油彩・カンヴァス 茨城県近代美術館 

 
現実を理想化して描くことへの反逆
パナソニック汐留美術館で「クールベと海展 -フランス近代 自然へのまなざし」が、2021年4月10日(土)から6月13日(日)まで開催中です。

19世紀フランスを代表するレアリスム(写実主義)の巨匠ギュスターヴ・クールベ(1819-1877)。

彼は、現実を理想化して表現するそれまでの絵画を否定し、目の前の世界をあるがままに描くことで、既存の政治や美術制度に敵対的とも言える態度を表明してきました。

一方で、故郷フランシュ=コンテ地方の切り立った山や森、そこに息づく動物たち、フランス北部のノルマンディー地方の海など、厳しい自然の姿を繰り返し描きました。

スイス国境近くの山々に囲まれた小さな町オルナンに生まれたクールベが、初めて海を目にしたのは22歳の時。うねる波、どこまでも続く水平線に圧倒され、特に1860年代以降、好んでその情景を描きました。

本展では、クールベの海の絵画をはじめ、故郷を描いた風景画や狩猟画、またモネやブーダンなど他の画家たちによる海の作品などあわせて約60点を展観します。

展示構成は次のとおりです。
 
第1章 クールベと自然-地方の独立
第2章 クールベと動物-抗う野生
第3章 クールベ以前の海-畏怖からピクチャレスクへ
第4章 クールベと同時代の海-身近な存在として
第5章 クールベの海-「奇妙なもの」として  

1860年代以降に集中的に取り組んだ「波」連作が紹介されている第5章は、特に今回の大きな見どころです。

   
クールベと海展 -フランス近代 自然へのまなざし
会期 2021年(令和三年)4月10日(土)から6月13日(日)まで
会場 パナソニック汐留美術館
開館時間 午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
※5月7日(金)、6月4日(金)は夜間開館のため午後8時まで開館(入館は午後7時30分まで)
休館日 水曜日(※ただし5月5日は開館)
観覧料 一般1000円、65歳以上900円、大学生700円、中・高校生500円、小学生以下無料
予約サイトで日時指定予約した人が優先です。事前予約の予定数に空きがあれば、予約されていない人も入館できます。
公式ホームページ https://panasonic.co.jp/ls/museum/ 
 
   

ギュスターヴ・クールベ 《波》 1869年 油彩・カンヴァス 愛媛県美術館 

 
  

ギュスターヴ・クールベ 《エトルタ海岸、夕日》 1869年 油彩・カンヴァス 新潟県立近代美術館・万代島美術館 

 

※作品画像の無断転載はご遠慮ください。 
 
以下は4月8日に行われたプレス内覧会にて撮影した会場風景です。
 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 
 

 

 
 
           




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