アート

Posted on 2021-11-10
「シダネルとマルタン展」 印象派や新印象派を継承しつつ独自の作風



アンリ・マルタン 《ガブリエルと無花果の木〔エルベクール医師邸の食堂の装飾画のための習作〕》 1911年 フランス、個人蔵 ©Archives photographiques Maket Expert 

象徴主義的な世界観やアンティミスト(親密派)の要素も
アンリ・ル・シダネル(1862~1939年)とアンリ・マルタン(1860~1943年)は、19世紀末から20世紀前半にかけて、フランスで活動した画家です。

豊かな色彩や点描といった印象派や新印象派の表現を継承しつつ、19世紀末に広がった象徴主義的な世界観や、家族や自邸の情景といった身近なものを情感を込めて描くアンティミスト(親密派)の顔もあわせ持っています。

ふたりはフランス芸術家協会(ル・サロン)への出品などを通じて親交を深め、1900年にはふたりを中心として新協会(ソシエテ・ヌーヴェル)が設立されました。

生涯にわたる親交を結び、絵画表現における共通点も多いふたりですが、シダネルは月夜や夕暮れ、食卓や庭といった静謐な風景を抑制された色調で詩情豊かに描いたのに対し、マルタンは明るい陽光に照らされた風景や人物を暗示的な表現で描き、フランス国内の公共建築の壁画を数多く手がけました。

今回はふたりの画家をあわせて紹介する国内初の展覧会です。

  
シダネルとマルタン展 最後の印象派
会期 2021年(令和三年)11月3日(水・祝)から2022年(令和四年)1月10日(月・祝)まで
会場 山梨県立美術館 特別展示室
休館日 月曜日(2022年1月3日、10日は開館)、年末年始(12月27日~1月1日)、1月4日
開館時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
※開館日・開館時間は変更される場合があります。
観覧料 一般1000円(840円)、大学生500円(420円)、高校生以下無料
※カッコ内は20名以上の団体料金、県内宿泊者割引料金
※高校生は生徒手帳持参
※県内65歳以上の方は無料。健康保険証等持参
※障害者手帳を持参の方、およびその介護者は無料
※11月20日(土)「県民の日」はどなたでも無料

※新型コロナウイルス感染症の拡大の状況により、会期が変更になる場合があります。
※入場制限をする場合があります。
 

アンリ・ル・シダネル 《ジェルブロワ、テラスの食卓》
1930年 フランス、個人蔵 ©Luc Paris 


 
 

アンリ・ル・シダネル 《ヴェルサイユ、月夜》 1929年 フランス、個人蔵 ©Yves Le Sidaner 


 

アンリ・マルタン 《腰掛ける少女》
1904年以前 ランス美術館蔵 Inv.907.19.165
©C. Devleeschauwer 


 
 
        




 
 

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