アート / 歴史

Posted on 2024-08-14
「超 国宝―祈りのかがやき―」 選りすぐりの名品を展示し、文化の灯を時代を超えてつなぐ


国宝 菩薩半跏像(伝如意輪観音) 飛鳥時代 7世紀 奈良 中宮寺 展示期間5月20日~6月15日

 

国宝とともに歩んだ奈良博の歴史をたどる

2025年(令和七年)4月19日(土)から6月15日(日)まで、奈良国立博物館で、開館130年記念特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」が開催されます。

仏教文化の聖地奈良に根をおろし、仏教・神道美術に特化した博物館として文化財を守り伝えてきた奈良国立博物館(奈良博)において、開館以来初の「国宝展」です。

わが国における博物館の成立背景には、国の近代化と各地で開かれた博覧会が大きく関係しています。

明治維新の急激な社会変動の中、仏像をはじめとする多くの文化財が散逸する危機に瀕しました。

長らく仏教文化の中心地であった奈良での影響は著しく、この様子を憂いた人々を中心に明治8年(1875年)から18回にわたり「奈良博覧会」が開催されました。

東大寺を会場として、数多くの文化財が公開され、当時多くの人々が訪れたといいます。

こうした博覧会開催を経て、文化財の保護と展示の重要性が広く認知され、明治28年(1895年)4月29日に奈良博(当時は帝国奈良博物館)は誕生しました。

そして、その2年後の明治30年(1897年)には、今日の文化財保護法のもとになった「古社寺保存法」が制定され、その中で初めて「国宝」という言葉が登場します。

奈良博は多くの国宝とともに、その歴史を歩んできたのです。

本展覧会は、奈良博設立の契機となった奈良博覧会から始まり、開館後に奈良博に陳列されてきた南都の大寺の名品や、これまでに企画してきた展覧会のハイライトともいうべき名宝が一堂に会し、奈良博130年の歴史がたどれる内容です。

「超 国宝」という展覧会タイトルには、選りすぐりの名品という意味だけに留まらず、先人たちから受け継いだ文化の灯を〈時代を超えて〉つないでいくという、奈良博の思いが込められています。

 

奈良国立博物館開館130年記念特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」
会期
 2025年(令和7年)4月19日(土)~6月15日(日)
会場 奈良国立博物館 東・西新館
奈良国立博物館公式サイト https://www.narahaku.go.jp/
※開館時間、休館日、観覧料金、展示期間等の情報は、確定し次第、ウェブサイト等でお知らせされますのでご確認ください。

 

国宝 観音菩薩立像(百済観音) 飛鳥時代 7世紀 奈良 法隆寺

 




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