アート

Posted on 2025-03-28
サンディエゴ美術館と国立西洋美術館 コレクション作品同士の対話


両館の傑作西洋絵画88点 一挙展示

東京・上野の国立西洋美術館で「西洋絵画、どこから見るか?―ルネサンスから印象派まで サンディエゴ美術館 vs 国立西洋美術」が開催中だ。

アメリカのサンディエゴ美術館と国立西洋美術館との共同企画による展覧会で、両館が所蔵する88点を組み合わせて、それら作品同士の対話を通じて、ルネサンスから19世紀までの西洋絵画の魅力を紹介するものだ。

サンディエゴ美術館は1926年に開館し、アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど世界各地の美術品を収蔵展示している。

特に、初期ルネサンス絵画やスペイン17世紀絵画においては、多くの傑作を有している。

新たな展示企画で美術初心者からベテラン鑑賞者まで堪能

本展はルネサンスから印象派まで年代順に展示されていて、西洋絵画の傑作を歴史的に一望できるのが特色だ。

西洋美術の歴史を知りたい美術鑑賞者にとっては、またとない機会である。

しかし、本展の魅力はそれだけではない。

主催者としてはこちらのほうを主眼においているのだが、国立西洋美術館とサンディエゴ美術館両館のコレクションから、同一作家の作品など重複する部分にフォーカスを当てた展示構成にすることで、両館の優れた所蔵作品をこれまでにない角度から掘り下げ、収蔵品同士の「対話」を通じて、作品の新たな魅力を紹介しようとしているのだ。

この新たな取り組みが、本展のもっとも大きな特色となっている。

ところで、東京とサンディエゴはヨーロッパから見ると「極東」と「西端」に位置する。

ヨーロッパから遠く隔たったふたつの地において、ヨーロッパ美術のコレクションがどのように形成されたのかについても、展示を通じて言及されている。

こうしたことから本展は、美術の初心者からベテラン鑑賞者まで、それぞれの関心に応じて堪能できる展覧会だといえるだろう。

(M&C編集部・蓬田修一)

※画像は2025年3月10日プレス内覧会において撮影

第1章ルネサンスの展示エリア風景

 第1章ルネサンスエリアに展示されているパオロ・ヴェロネーゼの2作品。
右がサンディエゴ美術館所蔵の《アポロとダフネ》、
左が国立西洋美術館所蔵の《聖カタリナの神秘の結婚》

今回の展示のハイライト、スペイン静物画の傑作、
フアン・サンチェス・コターンの《マルメロ、キャベツ、メロンとキュウリのある静物》
(サンディエゴ美術館蔵)

フランシスコ・デ・スルバランの3作品
左《洞窟で祈る聖フランチェスコ》と
右《聖ヒエロニムス》がサンディエゴ美術館所蔵
中央《聖ドミニクス》は国立西洋美術館所蔵

 

第2章バロックの展示エリア

 

左はバルトロメオ・マンフレーディ《キリスト捕縛》(国立西洋美術館蔵)
右はジュゼペ・デ・リベーラ《スザンナの長老たち》(サンディエゴ美術館蔵)

 

 第4章19世紀のエリアに展示されているホアキン・ソローリャの3作品。
左《ラ・グランハのマリア》中央《バレンシアの海辺》(ともにサンディエゴ美術館所蔵)
右《水飲み壺》(国立西洋美術館蔵)

常設展エリアにおいても、今回の展覧会の特別展示として、
サンディエゴ美術館所蔵作品の5点が展示されている
左はフランシスコ・デ・ゴヤ《ラ・ロカ公爵ビセンテ・マリア・デ・ベラ・デ・アラゴン》
右はジャン=オーギュスト=ドミニク・アングル《フェイディアスの習作》




Tags:
Posted in アート | Comments Closed

Related Posts