アート

Posted on 2016-04-01
「心ゆさぶる写実絵画-今を生きる日本の作家たち」



生島浩《5:55》2007-2010年 ホキ美術館


画家の長い思索と制作の過程を経て完成
「写実絵画」をご存じでしょうか。人間の目で見たままを描く絵画です。レオナルド・ダ・ヴィンチを頂点に、遠近法と陰影、筆のタッチを消す技法などにより完成されたと言われています。しかし、19世紀初頭に写真が発明されると、写実性の価値が下がり、画家から写真家に転向する人も続出しました。絵画表現は写実性から離れ、多様な展開を見せるようになります。

写真と写実絵画との違いは、カメラは単眼レンズで一点から見た画面ですが、写実絵画は人間のふたつの目で見て、視差によって遠近を知覚します。常にピントが合って立体的に見え、人間が見ている空間と、写真が表現する空間とは違ってきます。人間の目で見たままを描いているのが、写実絵画だと言えます。

また、写実絵画は制作期間が長いのも特徴です。写真のように一瞬を切り取るのではなく、作家は描いているうちにさまざまな思索や想いを絵に託します。たとえば、一枚の絵の中に四季が描かれているものもあります。

近年、写実絵画を描く作家は増えています。スペイン・バルセロナには、写実絵画の美術館MEAMが2011年に誕生しました。日本の写実絵画は世界的に見てもレベルが高いと言います。今回、ホキ美術館で開催する「心ゆさぶる写実絵画-今を生きる日本の作家たち」(会期:2016年5月19日~11月13日)では、日本で活躍する30代から80代までの写実作家27人の作品70点が紹介されます。

最低でも2~3か月かけて制作される写実絵画。画家の長い思索と制作のプロセスを経て完成した作品からは、新たな感動が味わえるのではないでしょうか。なお、今回紹介した作品は、ホキ美術館での展示の後、国内の美術館を巡回します。

心ゆさぶる写実絵画-今を生きる日本の作家たち
会期
 2016年(平成28年)5月19日(木)から11月13日(日)まで
会場 ホキ美術館
観覧料 一般1800円、大・高校生・65歳以上1300円、中学生900円、小学生以下無料(ただし大人1人につき子ども2人まで)

大矢英雄《まどろみ醒める午後》2010年 ホキ美術館

野田弘志《聖なるものTHE-Ⅳ》2013年 ホキ美術館

石黒賢一郎《SHAFT TOWER(赤平)》2010年 ホキ美術館




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