アート

Posted on 2020-09-29
画家・山下清を見出した精神科医 式場隆三郎 「腦室反射鏡」



式場邸応接間(柳宗悦・濱田庄司ほか設計、1939年竣工) 

ゴッホ像を決定づけた仕掛け人
式場隆三郎(しきばりゅうざぶろう)という人物をご存じでしょうか?

精神科医であると同時に、文化や芸術分野において多岐にわたる活動を展開した人物です。

その式場隆三郎の展覧会「腦室反射鏡」が、東京の練馬区立美術館において、2020年(令和二年)10月11日から12月6日まで開催されます。

式場は、1898年(明治三十一年)、新潟県中蒲原郡五泉町(現・五泉市)に生まれ、新潟医学専門学校(現在の新潟大学医学部)に学び、精神科医となりました。

静岡脳病院院長などを経て、1936年(昭和十一年)千葉県市川市国府台に精神科の病院、式場病院を設立。

同院は、現在も80年以上の歴史を持つ精神科単科病院として、治療とリハビリテーションを行っています。

式場はこのように医業に携わるたわら、民藝運動、ゴッホ論、精神病理学入門、性教育などについて執筆を行い、生涯を通じた著作は約200冊に及びました。

さらに、執筆活動にとどまらず、以下のような多岐にわたる活動を精力的に展開しました。

・ゴッホの研究と普及。ゴッホ複製画の展覧会を全国で開催し成功させた。多くの日本人にとって初めての「ゴッホ体験」となり、「炎の人」としてのゴッホ像を決定づけた。

・柳宗悦らによる木喰仏研究への協力や民藝運動への参画。1939年(昭和十四年)竣工の式場邸《榴散楼》の設計には、 柳宗悦をはじめ、河井寛次郎、濱田庄司らが携わり、式場邸は いわゆる「民藝建築」の代表作とされている。

・東京・深川に存在した迷路のような間取りの個人宅「二笑亭」を紹介。この建築物については、水木しげる、藤森照信、赤瀬川原平らも論じている。

・アウトサイダー・アートの評価。中でも画家・山下清の才能を見出し、山下の作品を雑誌や画集などで積極的に紹介した。戦後、式場が全国で企画・開催した山下作品の展覧会は 山下清の一大ブームのきっかけとなった。

本展は、上記のように近現代日本の文化史に重要な文脈を与えた、式場の活動の足跡を辿ります。

ちなみに、展覧会名「腦室反射鏡」は、1939年(昭和十四年)に刊行された式場の随筆集の題名から付けられています。
 
  
式場隆三郎 腦室反射鏡
会期 2020年(令和二年)10月11日(日)から12月6日(日)まで
会場 練馬区立美術館
休館日 月曜日
入館料 一般1000円、高校・大学生および65~74歳800円、中学生以下および75歳以上無料
公式サイト https://www.neribun.or.jp/museum.html 
 
 

自身の陶磁器コレクションを眺める式場隆三郎 個人蔵 


  

ゴッホ 《ラングロア橋(アルルの跳ね橋)》(複製画) 式場隆三郎旧蔵 


 

河井寛次郎 《三色打薬扁壺》 1962年頃 式場隆三郎旧蔵 


    
 
     




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締め切りは、2020年10月10日24時です。

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