アート

Posted on 2024-12-19
泉屋博古館東京 2025年展覧会スケジュール 木島櫻谷、中国古代青銅器、現代マイセンなど5展開催


泉屋博古館東京(東京・六本木)の2025年における展覧会スケジュールを紹介します。

2025年は5つの展覧会が開催予定です。

同館の代表的コレクションである木島櫻谷をはじめ、中国古代青銅器、能楽、現代マイセンなど多様な分野の美術作品が楽しめます。

企画展
花器のある風景 
2025年1月25日~3月16日

※同時開催:受贈記念「大郷理明コレクションの花器」

原在中・在明《春花図》 江戸時代・19世紀 泉屋博古館

日本における花器の歴史は、中国より寺院における荘厳の道具として伝来したのがはじまりとされます。

室町時代には連歌や茶会、生花など室内芸能がさかんになり、中国から輸入された唐物と称される書画、調度類や茶道具、文房具を座敷に並び立てる「座敷飾り」が発展します。

床の間には、さまざまな道具が飾られる専用の空間が備えられ、飾り付けに唐物の花生などが飾られました。

唐物の金属製の花器をもとに、日本でも中世以降、陶磁器や竹など様々な素材で花器が作られ、日本独自の美意識が誕生します。

江戸期を代表する茶人、小堀遠州や松平不昧の手による竹花入など個性豊かな花器が集います。

本展では、住友コレクションから花器と、花器が描かれた絵画を紹介します。

同時開催として、華道家・大郷理明氏より寄贈された花器コレクションを紹介します。

 

企画展
ライトアップ木島櫻谷Ⅱ
―おうこくの線をさがしに 併設四季連作屏風 
2025年4月5日~5月18日

※同時開催:特集展示
「住友財団助成による文化財修復成果―文化財よ、永遠に2025」

木島櫻谷《唐美人》 大正時代・20世紀 
泉屋博古館東京

大正中期に大阪天王寺の茶臼山に建築された住友家本邸を飾るために描かれた木島櫻谷の「四季連作屏風」を全点公開し、櫻谷の絵画表現の特質をライトアップする展覧会シリーズ「ライトアップ木島櫻谷」の第2弾です。

今回は、人物画にスポットをあてるとともに、写生帖を増量して展示し、櫻谷の線描の妙を探訪します。

あわせて、公益財団法人住友財団が推進してきた文化財維持・修復事業助成により甦った作品を展示し、文化財修復の最前線を紹介します。

 

企画展
中国古代の神話とデザイン(仮) 
2025年6月7日~7月27日

《鴟鴞尊》 殷後期・前13-前12世紀 
泉屋博古館

中国古代に生みだされた文様やモチーフの数々は、卓越したデザイン性を示すだけでなく、当時の人々の豊かなイマジネーションと、それを背後から支えていた神話世界や死生観を現代のわたしたちに伝えています。

本展覧会は、住友コレクションの青銅鏡を中心に、その世界観をわかりやすく紹介するとともに、西王母や七夕の伝説を切り口として、日本の文化や美術に与えた影響についても掘り下げていきます。

 

特別展
現代マイセンの磁器芸術
―巨匠ハインツ・ヴェルナーの描いた物語(メルヘン)―(仮) 
2025年8月30日~11月3日

マイセン《アラビアンナイト》コーヒーサービス 1967年頃~ 
装飾 ハインツ・ヴェルナー 器形 ルードヴィッヒ・ツェプナー 個人蔵

ヨーロッパを代表する名窯、マイセンは、王立磁器製作所として、18世紀にドイツにて創業し、ヨーロッパ初の磁器焼成に成功しました。

マイセンは現在まで多くの名品を世に送り出してきました。

日本においては初期のマイセン製品が特に人気を集めてきましたが、実は1960年頃からのいわゆる「現代マイセン」にも知られざる優れた製品が数多く存在しています。

マイセンの培った高度な磁器作りの技術と、成型・デザイン・人形制作などの芸術家グループの豊かな才能が合わさり生み出された磁器は、極めて質が高く、まさに“磁器芸術”と言えるものです。

本展では《アラビアンナイト》《真夏の夜の夢(サマーナイト)》《ほら吹き男爵》などの現代マイセンを代表する物語(メルヘン)シリーズを生み出し、大変な親日家でもあった巨匠ハインツ・ヴェルナー(1928-2019)の名作を中心に、現代マイセンの美しき磁器芸術を紹介します。

 

企画展
もてなす美―能と茶のつどい 
2025年11月22日~12月21日

《紅白萌黄段青海波笹梅枝垂桜模様唐織》 江戸時代・18世紀 
泉屋博古館東京

住友家歴代の当主たちは、教養として能楽や茶の湯などをたしなむとともに、自ら能や茶の会を主催し客人をもてなすことで、さまざまな交流関係を築いてきました。

本展では、そうしたもてなしの場で用いるために集められた、能や茶にまつわるコレクションを紹介します。

能関係の諸道具は、多くが15代当主・住友吉左衞門友純(号・春翠)により集められたもので、そのコレクション形成には、能楽師・大西亮太郎が大きく寄与しました。

また、大西は春翠の能の師であるばかりでなく、茶の湯の友としての顔も持ち、大正期に春翠が催した茶会に、大西はしばしば参加しています。

残された茶会記には、その折々に用いられた道具類が記録されており、茶会を主催した春翠の美意識をうかがい知ることができます。

住所 東京都港区六本木1-5-1
電話 050-5541-8600(ハローダイヤル)
休館日 月曜日(祝日の場合は翌平日)、展示替え期間中、年末年始
開館時間 午前11時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
※金曜日は午後7時まで(入館は午後6時30分まで)
入館料 一般 企画展1200円(1000円)、特別展1500円(1300円)
学生 企画展600円(500円)、特別展800円(700円)
18歳以下無料
※学生・18歳以下は証明書の呈示が必要
※障がい者手帳等を呈示のかたは本人および同伴者一名は無料
※展覧会により料金の変更あり

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