アート

Posted on 2012-04-10
企画展「書のお手本 -手習いするなら、コレ!-」 書道博物館


東京都台東区の書道博物館で、企画展「書のお手本 -手習いするなら、コレ!-」が、2012年4月3日から6月17日までの会期で開かれています。

書道博物館は、洋画家・書家の中村不折(1866-1943)が、40年あまりにわたって独力で蒐集した、中国及び日本の書道史上重要な資料約1万6000点を有する専門博物館です。

今回の企画展「書のお手本 -手習いするなら、コレ!-」では、中村不折コレクションから、書のお手本としてふさわしい作品を厳選し展示します。

漢字は各時代における社会的・文化的な要求のもとに、読みやすさ・書きやすさ・美しさなどの要素を満たすため、もっともふさわしい姿が模索されながら長い年月をかけて発展してきました。

紀元前に考案された篆書(てんしょ)は、やがて隷書(れいしょ)となり、その後、草書や行書が生まれ、最後に楷書が完成します。

優美な書法をもって書かれた作品は、手習いにふさわしい古典として尊ばれ、代々受け継がれてきました。

会場には、各書体について、手習いに適した定評ある古典の数々が一挙に紹介されています。

書道博物館 専門員の中村信宏さんは「今回の展示では、作品解説とともに、各作品から学んでほしいポイントを『手習いのツボ』として表示しています。気軽な気持ちで読んでもらえればと思います」と話しています。

さまざまな書体の表情に接することができる今回の展覧会は、書のより深い理解や、新たな書表現において、大変参考になることでしょう。
(TEXT & PHOTO:M&C 蓬田修一)

書道博物館 公式サイト

1階の展示フロア。殷時代に占いで使用されたの甲骨文や、秦の始皇帝が制定した文字から、北魏時代までの作品が展示されている。

2階展示フロア。王羲之の蘭亭序や、欧陽詢の九成宮醴泉銘をはじめ、書に関心がある人にとっては馴染み深い必見の作品が多数陳列されている。



Tags:
Posted in アート | Comments Closed

Related Posts