アート / 歴史
Posted on 2012-08-01
縄文時代の「祈り」の形 企画展「土偶まんだら」 岩手県立博物館で
Writer:蓬田(よも)修一
縄文時代から弥生時代初めにかけて作られた土人形--土偶。
岩手県立博物館では、土偶を集めた企画展「土偶まんだら」が開催されています。東日本大震災後、同博物館最初の企画展として開催するものです。
土偶は西日本ではあまり見つからず、東日本に出土例が集中しています。中でも岩手県は土偶の多い県として知られ、ひとつの遺跡から数百点出土することも珍しくありません。
1万年もの長きにわたって続いた縄文時代ですが、津波や火山の大噴火、中でも縄文時代中期終り頃から後期初めにかけての気候の寒冷化によって、日本列島の広い地域で土偶は姿を消しました。
ところが、東北地方の縄文人は細々と、しかし確実の土偶の伝統を守り続け、約3000年前の縄文時代晩期に「遮光器土器」を生み出します。
本展覧会で紹介する土偶は、ほとんどが生命(いのち)を育む女性の形をしており、男性を象徴する石棒とともに、縄文時代を代表する「祈りの道具」です。
本展は、祈りの形である多彩な土偶を一堂に見ることができる貴重な機会だと言えるでしょう。
≪開催概要≫
第63回企画展「土偶まんだら」
■会期:2012年7月14日 (土) ~2012年8月19日 (日)
■開場時間:9:30-16:30 (入館は16:00まで)
■休館日:毎週月曜日(祝日の場合は翌平日休館) ただし8月6日・13日は開館
■会場:岩手県立博物館
■料金: 一般 300円/学生 140円 高校生以下無料
■お問合せ:岩手県立博物館 電話 019-661-2831
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