アート

Posted on 2012-12-14
山種美術館で「生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋 -文展から日展へ-」


髙山辰雄 《春を聴く》 1979(昭和54)年 絹本・彩色 山種美術館蔵


Writer:蓬田(よも)修一

山種美術館で「生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋 -文展から日展へ-」が、2012年12月1日(土)から2013年1月27日(日)までの会期で開催されています。

「命あるものの、何をしたいのかを、絵の上に探している」と語り、人間の内面的実像を追い、深い画境を切り開いた髙山辰雄(1912-2007)。

一方、「半心半眼」で「対象をありのまま描写するのではなく、心でとらえた姿を描く」ことに一生をささげ、鮮やかな色彩による静謐な風景を数多く描いた奥田元宋(1912-2003)。

この2人の巨匠が共に生誕100年を迎えることを記念して開かれる展覧会です。

1912(明治45)年6月という時を同じくして生まれた髙山と奥田。日展(日本美術展覧会)において互いによきライバルとして切磋琢磨し、90歳を超えてなお新たな日本画の在り方を探求し続けました。

戦後は日本画壇にとって常に日本画の存在意義を問い直し、模索を課せられた時代といえます。その中で彼らが生み出した作品は、現代の我々にも深い思惟をもたらしてくれるでしょう。

本展では、家族の在り方から人間の本質に迫ろうとした《聖家族》(三番町小川美術館蔵)をはじめ哲学的なテーマに取り組んだ髙山の作品、「元宋の赤」と称される赤色を用い、70歳を過ぎて挑んだ《奥入瀬(秋)》(山種美術館蔵)を中心とした奥田の作品が展示されます。

さらに2人の活動の場であった日展における同時代の画家たちの作品、およびその前身の文展(文部省美術展覧会)・帝展(帝国美術院展覧会)などの出展作品もあわせて展示します。本展を通して、2人の芸術の軌跡をたどると同時に、その時代の日本画の新たな試みや変遷を振り返ります。

会期:2012年12月1日(土)~2013年1月27日(日)
※12/29~1/2 年末年始休館
会場:山種美術館
主催:山種美術館、日本経済新聞社
開館時間:午前10時~午後5時(入館は4時30分まで)
休館日:月曜日(但し、12/24、1/14は開館、翌火曜日休館 12/29~1/2は年末年始休館)
入館料:一般1000円(800円)・大高生800円(700)円・中学生以下無料
※( )内は20名以上の団体料金
◆着物割引サービス:「生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋―文展から日展へ―」展の展示期間中、着物での来館者は以下の割引料金があります。
当日一般:1000円→800円  大高生:800円→700円

生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋 -文展から日展へ-

山種美術館 生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋

第1章 髙山辰雄と奥田元宋

山種美術館 生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋

第2章 文展から日展へ

山種美術館  生誕100年 髙山辰雄・奥田元宋

第3章 日展の画家と山種美術館


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