アート / コラム

Posted on 2019-10-06
【アートコラム】印象派が人気の理由



何が描いてあるかすぐ分かる
印象派の展覧会は昔から多かったですが、近年はさらに数多く開催されている印象があります。印象派を好きな方がたくさんいらっしゃるからでしょうね。

どうして印象派が人気あるのか? 私なりにちょっと考えると、いろんな理由はあると思いますが、何が描いてあるか、見てすぐに分かるということが大きいでしょうね。

印象派でも抽象画に近いような作品もありますが、大抵の作品は何が描かれているのか見てすぐに分かります。海の風景ならば海の風景、山ならば山の様子、というように。

そこへいくと、キリスト教や西洋神話をモチーフにした絵画は、キリスト教や神話のことが分かっていないと、一体これは何を描いているのかさっぱり分からず、鑑賞の糸口が見つけにくいです。

現代美術と言われている作品も難解なものが多く、「どうしてこれがアートなのか?」という疑問のほうが先だってしまい、鑑賞どころではありません。

読者さんに「印象派の好きなところはどこですか?」と聞いてみました。いろいろな回答をしてくれました。

たとえば、
現実世界と作り物世界を行き来しているような感覚に囚われるから

色彩が豊か

ひまわりなどをみると自分も描いてみたいと思う

背景や技術、さまざまな要因を理解していなくとも、直下的に見た目の美しさだけで楽しめる

皆さん本当に素晴らしいことを書かれています。その中でも次のコメントには、大きな気付きをもらいました。

光の変化や空気感など一瞬の印象を切り取って作品にされているため、画家の作品にしたい!と思った一瞬を観ることで、その画家の気持ちを共有できると思えるから

一瞬の風景を切り取り、その一瞬の感情を作家と共有できる。こういう気持ちで印象派を楽しまれている方って、きっと多いのではないのかなと思いました。
(M&C編集部 蓬田修一)




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