アート

Posted on 2021-05-18
伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」



国宝 聖徳太子及び天台高僧像 十幅のうち 最澄 平安時代・11世紀 兵庫・一乗寺蔵
【展示会場:東京、京都、展示期間:10月12日(火)~11月7日(日)(東京会場)】 


天台宗の歴史を秘仏や仏画などで紹介
伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」が、2021年(令和三年)10月から翌22年(令和四年)5月にかけて、東京、九州、京都で巡回開催されます。

これは、天台宗を日本に広めた最澄(さいちょう)の1200年大遠忌(だいおんき)を記念して開催されるものです。

延暦寺における日本天台宗の開宗から、東叡山寛永寺(とうえいざんかんえいじ)を創建して幕府と強固なつながりを得た江戸時代に至るまでの天台宗の歴史を紹介します。

天台宗総本山延暦寺をはじめ、各地の寺院が守り伝えてきた秘仏や仏画などが展示されます。

展覧会の構成は次のとおりです。

第1章 最澄と天台宗の始まり―祖師ゆかりの名宝
天台の教えは、中国・隋時代の天台大師・智顗(ちぎ、538~598)によって大成しました。その教えは『法華経』を根本経典とするものです。

これを日本に伝えたのが唐の名僧・鑑真(がんじん、688~763)です。

鑑真が日本にもたらした経典から、最澄は智顗の教えを学びとり、さらに研鑽を深めるために、遣唐使船で中国・唐に渡ります。

最澄の帰国後、朝廷が天台宗を公認。天台宗は、従来の南都(奈良)諸寺院とは違う独自性を打ち出していきます。

そんな最澄の波乱に満ちた足跡を名宝からたどります。

見どころは、現存最古の最澄の肖像画である国宝「聖徳太子及び天台高僧像(てんだいこうそうぞう)十幅(じっぷく)のうち最澄」(兵庫・一乗寺蔵)です。(東京展・京都展で展示)

また、同時代の空海と並んで書の達人でもあった最澄の自筆作品も出展されます。(国宝「尺牘(せきとく)久隔帖(きゅうかくじょう)」(奈良国立博物館蔵))

第2章 教えのつらなり―最澄の弟子たち
最澄の後を継いだ慈覚大師円仁(じかくだいしえんにん、794~864)と、智証大師円珍(ちしょうだいしえんちん、814~891)によって天台密教の基盤が築かれました。

本章では、密教を取り入れて独自の展開を見せた日本天台宗の発展を見ます。

第3章 全国への広まり―各地に伝わる天台の至宝
天台の教えは、全国に広まっていきました。

本章では、各地に伝わる様々な遺品から、各地域で花開いた天台宗の様相を浮かび上がらせます。

第4章 信仰の高まり―天台美術の精華
日本仏教に多大な影響を与えた天台浄土教を中心に、貴族の信仰と結びついた華やかな天台の名宝を紹介します。

第5章 教学の深まり―天台思想が生んだ多様な文化
『法華経』の思想から多様な展開を遂げた、中世天台宗の様相を紹介します。

第6章 現代へのつながり―江戸時代の天台宗
江戸文化のひとつとして大きな存在感を放つ、徳川将軍家の庇護が生んだ華麗な江戸天台の遺品を紹介します。
 
   
伝教大師1200年大遠忌記念 特別展「最澄と天台宗のすべて」
東京会場
会期
 2021年(令和三年)10月12日(火)から11月21日(日)まで
会場 東京国立博物館 平成館
 
九州会場
会期
 2022年(令和四年)2月8日(火)から3月21日(月・祝)まで
会場 九州国立博物館
 
京都会場
会期
 2022年(令和四年)4月12日(火)から5月22日(日)まで
会場 京都国立博物館

入場料などは未定(後日発表)
 
公式サイト https://saicho2021-2022.jp/ 
 
 
 

重要文化財 太郎天及び二童子立像 平安時代・大治5年(1130) 大分・長安寺蔵 【展示会場:九州】 


    

菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音) 鎌倉時代・13世紀 愛媛・等妙寺蔵 【展示会場:九州、京都】 

 
 

国宝 尺牘(久隔帖) 最澄筆 平安時代・弘仁4年(813) 奈良国立博物館蔵 【展示会場:東京、展示期間:10月12日(火)~10月31日(日)】 

 
 

延暦寺 根本中堂 内観 

 
 
   
     




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