アート

Posted on 2012-11-01
「第64回 正倉院展」天平の宝物、奈良国立博物館に出陳


Writer:宮川由紀子

正倉院展は1946年から奈良国立博物館で開催されているもので、通常見ることのできない正倉院宝物が見られる貴重な機会です。

本年は、数ある正倉院宝物の中から北倉23件、中倉23件、南倉14件、聖語蔵(しょうごぞう)4件の総計64件が出陳されます。

聖武天皇ゆかりの北倉の宝物が多数出陳されることが特徴で、紫檀(したん)の黒い地に螺鈿(らでん)の白さが映える螺鈿紫檀琵琶(らでんしたんのびわ)、これに附属する紅牙撥鏤撥(こうげばちるのばち)をはじめ、木画紫檀双六局(もくがしたんのすごろくきょく)、双六の駒や賽子(さいころ)等がまとめて出陳され、宮廷での遊びや楽しみの世界が展示室に広がります。

また、コバルトブルーの色も美しい瑠璃坏(るりのつき)も注目です。平成6年以来18年ぶりの出陳です。

銀平脱八稜形鏡箱(ぎんへいだつはちりょうがたのかがみばこ)や密陀彩絵箱(みつださいえのはこ)、紫檀小架(したんのしょうか)など華麗な装飾が施された調度品、紫地亀甲仏殿文錦(むらさきじきっこうぶつでんもんのにしき)や赤地鴛鴦唐草文錦大幡脚端飾(あかじおしどりからくさもんにしきのだいばんのきゃくたんかざり)などの華やかな染織品、珍しいところでは古代の書見台(しょけんだい)である紫檀金銀絵書几(したんきんぎんえのしょき)といった宝庫を代表する宝物も出陳されます。

会期中は1日5回、ボランティアによる見どころ解説が行われます。公開講座、シンポジウム、いけばなの展示や野点のお茶会など関連イベントも実施されます。

観覧料金は一般1000円、高校・大学生700円、小学・中学生400円。なら仏像館および青銅器館も観覧できます。
閉館1時間半前から販売するオータムレイトチケット(一般700円、高校・大学生500円、小学・中学生200円)購入者には昭和26年開催の「正倉院展」ポスター図案のしおりが記念品として進呈されます。

第64回 正倉院展
主催 奈良国立博物館
協賛 NTT 西日本、キヤノン、近畿日本鉄道、JR 東海、JR 西日本、ダイキン工業、大和ハウス工業、白鶴酒造、丸一鋼管
特別協力 読売新聞社
協力 NHK奈良放送局、奈良テレビ放送、日本香堂、仏教美術協会、ミネルヴァ書房
会期 2012年10月27日(土)から11月12日(月)まで(全17日)
開館時間 午前9時から午後6時まで ※金曜日、土曜日、日曜日、祝日(10月27日・28日、11月2日・3日・4日・9日・10日・11日)は午後7時まで(入館は閉館の30分前まで)
会場 奈良国立博物館 東新館・西新館
観覧料金 一般1000円(900円/700円)、高校・大学生700円(600円/500円)、小学・中学生400円(300円/200円) ( )内は(団体料金/オータムレイト料金)
問い合わせ 050-5542-8600(ハローダイヤル)

奈良国立博物館ホームページ


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