アート

Posted on 2013-04-15
日本画で四季の花めぐり! 山種美術館で特別展「百花繚乱―花言葉・花図鑑―」


速水御舟 《名樹散椿》 【重要文化財】 1929(昭和4)年 紙本金地・彩色 山種美術館蔵


Writer:宮川由紀子

山種美術館で2013年4月6日(土)から、花の絵画で美術館を満開にする特別展「百花繚乱―花言葉・花図鑑―」が開催中です。

日本における季節の草花への関心と、それを造形化しようとする意識は古くから知られています。人は花の美しさを讃え、時には自ら育てる喜びをも享受し、時代ごとに様々な花の表現を生み出してきました。

山種美術館が広尾に移転して以来、2回目となる「百花繚乱展」。今回は、新たな趣向として「人と花」「花のユートピア」の章を設定し、季節ごとの花の作品とあわせ、3章で構成されています。

物語や故事を題材とする作品に描かれた花や、本来は同時に開花することがありえない春夏秋冬の花々による理想郷の表現などにも焦点が当てられています。

狩野常信の風雅な花遊びを描いた絵巻物《明皇花陣図》、荒木十畝による大画面の4幅対《四季花鳥》、屏風に種々の草花を自然景として配した江戸琳派の鈴木其一《四季花鳥図》(前期展示)など、描かれている形態もいろいろで、趣があります。

また、他の所蔵先の近世・近代絵画14点(前後期で展示替えあり)も展示に加えることで、近世の花の表現から近代・現代日本画に描かれた花までが集まり、花に対する美意識の変遷が明確にたどれるよう配慮されています。

《名樹散椿》(速水御舟、重要文化財)や《竹垣紅白梅椿図》(作者不詳、重要美術品、前期のみ)も展示され、見ごたえ十分です。

花言葉や花の特徴、花を題材とした和歌や画家の言葉も添えられており、美術はもちろんのこと文学や園芸の視点からも楽しめる内容です。

来館者サービスの一環として、前期に観覧したときの半券を見せると後期展示の入館料が団体料金になる「半券割引」を行うとともに、大高生が学生証を提示すると入館料が100円引きになる「新学期割引」の割引サービスも期間限定(4/6~4/21)で実施しています。

特別展「百花繚乱―花言葉・花図鑑―」
会期 2013年4月6日(土)から6月2日(日)まで ※会期中、一部展示替えあり
〔前期展示:4月6日(土)から5月6日(月・休)、後期展示:5月8日(水)から6月2日(日)まで〕
会場 山種美術館
主催 山種美術館、日本経済新聞社
開館時間 午前10時から午後5時まで ※入館は午後4時30分まで
休館日 月曜日(ただし、4/29、30、5/6 は開館、5/7 は休館)
入館料 一般1200円(1000円)・大高生900円(800)円、中学生以下無料 ※( )内は20名以上の団体料金
割引情報 半券割引、新学期割引あり
問い合わせ 電話:03-5777-8600(ハローダイヤル 受付時間:午前8 時から午後10時)

山種美術館

以下は2013年4月8日のプレス内覧会での会場風景です。

来館者を最初に出迎えてくれるのは、伊藤深水の《吉野太夫》。「第1章 人と花」にはこのほか、狩野常信の《明皇花陣図》、菱田春草の《桜下美人図》などが展示されている。

「第2章 花のユートピア」では荒木十畝の《四季花鳥》、鈴木其一《四季花鳥図》、田能村直入の《百花》など、春夏秋冬の花が咲きそろうユートピアの世界が展開される。

「第3章 四季折々の花」は春爛漫の桜に始まり、夏のばらやひまわり、秋のなでしこ、冬の椿などの作品がずらり。植物図鑑の中に迷い込んだよう。


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招待券プレゼントへの応募は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

特別展「百花繚乱―花言葉・花図鑑―」無料招待券を、抽選で5組10名様にプレゼントします。

以下のフォームより、お名前、メールアドレス、ご住所をお書きになり、ご応募ください。

締め切りは、2013年4月30日24時です。

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